経理ならではの財務分析1~流動比率が良いほど、経営はピンチかも?!~ | Cloud Payment 公式ブログ

経理ならではの財務分析1~流動比率が良いほど、経営はピンチかも?!~

[記事更新日]

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皆さんは「財務分析」と聞くとどんなイメージを持ちますか?

「自分たち経理には関係のないことだ」、とか「なんとなく難しそうだ」とか、思われてはいないでしょうか。
自社の数字のことなら一番熟知している私たち経理が取り組むべき「財務分析」について2回に分けて書いていきます。

財務分析とは?

財務分析とは、決算書を用いて、収益性・安全性・生産性・成長性・効率性という5つの切り口から、会社の経営状態を診断する、いわば健康診断です。

それぞれの切り口に合わせて、BSやPLの各科目の割合や伸び率を算出したものを「財務指標」と呼び、財務分析は主にこの財務指標を期間比較や他社比較を行って、自社の状況を客観的に分析していきます。

社内では、これらの分析結果を基に、資金調達、事業戦略など経営方針を振り返り、次の一手を決めていくことになります。

また、社外、たとえば銀行や投資家、取引先、からも財務分析を通して投資や取引に足る相手がどうか判断をされます。
いくら経営ビジョンやサービス内容がよくても、財務分析による結果が悪ければ、関係を継続してもらうことはできません。

やっぱり経理には関係のない話じゃん、と思いましたか?

財務分析というのは、経営判断とか投資先の決定とかそういう堅苦しくて偉そうな話だけに使うものではありません。むしろ、こういったことは半年や年に一度、または興味を持たれた時にしか分析されないものです。
しかし、経理の皆さんならわかるとおり、決算書を成り立たせている数字の一つ一つは日々の仕訳によって出来上がっています。日々の企業活動の頑張り、成果があってこそです。
つまり、財務分析だって本来は、月次、もしくは日次レベルで行うことが大切です。

そして、そういった日常的で実務的な次元で積極的に動けるのは、経理なのです。
分析、といっても、財務分析というのは、基本的に割り算です。
しかも、とても簡単な割り算です。

会社の安全性を守る経理 ~流動比率~

安全性とは、会社の財務基盤の健全性を診るものです。代表的な指標は、「流動比率」です。
流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債

ある時点で急に、1年以内に返済しなくてはいけない負債(流動負債)を、全額今すぐ返せ!といわれたとき、問題なく返せますか?
という事を見る指標です。換金性の高い資産(流動資産)が流動負債に比べてどのくらい保持できているかを計ることができます。

一般的には、120%以上あるべきと言われています。200%くらいあると安心と言われていますね。。
しかし、数値が良ければいいわけではありません。
経理であれば、流動資産の内訳にまで目を向けることが大切です。

流動比率の中身にこそリスクが潜んでいる

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たとえば、流動比率の分子、流動資産に占める売掛金の割合はどうなっていますか?
催促すれば払ってくれるお客さんばかりではありません。売掛金をさらに分解してみると回収の可能性が低いものばかりで、実は流動資産として機能していない場合も…。
こういった細かい内訳や状況は、実際に売掛先とやりとりをしている経理でないとわからないものです。
売掛金を圧縮し、不良な売掛金を減らすために、営業部門にも協力を仰いで、できるだけ早く回収するための仕組み作りなどを行ってみましょう。

同じように、棚卸資産が流動資産の多くを占めていることはないでしょうか。
在庫の状態によっては、売掛金よりさらに換金性が低くなることもあります。
一見するとポジティブな意味を持つ「流動比率が高い」という財務分析結果ですが、実際は「在庫を捌ききれていないから流動資産が膨らんでいただけ」というマイナスの事態を暗示していることもあるのです。
経理は仕入伝票も管理していますし、細かい在庫状況や性質まで把握した上で、在庫管理部門などと連携し、一定の在庫比率以下に保てるようにしましょう。在庫の性質別の換金性についても目を配る事が出来るといいですね。

会社の安全を守る経理

以上のように、経理だからこそできる財務分析とはこういうことになります。
一般的な財務指標をもう一歩分解した分析をしたうえで、自社にあった目的を定義し、実務レベルのアクションにまで落としこむ。
定期的に流動比率をモニタリングする他、その中身や性質にまで目を配れる経理がいれば、経営はもっと安定し、強い会社を作ることができます。
経営者はここまで踏み込んで見ないことも多いでしょうし、社外の人は数値が悪いことを指摘して終わりです。
自分の会社のビジネスモデルと、日々の取引について最も熟知している私たち経理こそが、目的を持って実際のアクションを起こせる人物なのです。ぜひ、トライしてみましょう。

経理
カワムラ

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