ShoeDazzleの転落。絶好調だったのに、僅か1年半でどうしてこうなった? | Cloud Payment 公式ブログ

ShoeDazzleの転落。絶好調だったのに、僅か1年半でどうしてこうなった?

[記事更新日]

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~海外サブスクリプションサービス紹介ブログ vol.5~
shoedazzle

強烈な広告塔。ソーシャルメディアで友達感覚のマーケティング戦略

2009年にスタートアップしたシューダズル (ShoeDazzle)は、女性用の靴を扱うアパレル系サブスクリプションビジネスの、元祖とも言える会社でした。
サービスの月額は$40。ブランド品ではありませんが、プロのスタイリストさんが選んでいるので、それなりに流行を意識しつつ、こちらの要望も考慮された靴が、毎月送られてくるという仕組みです。
さらに、ハリウッドセレブ、キム・カーダシアンもこの会社の立ち上げ人の1人。

2009年当初は、フツーのセレブだった彼女ですが、その後ファッションアイコンとして大ブレーク。彼女を広告塔として、シューダズルの知名度も一気に上昇しました。靴そのものはブランド品でなくでも、キムがシューダズルの靴を履く事で、会社事体がブランド化されたという訳です。また、ソーシャルメディア専門の部署を社内に設け、ユーザーとのフェイスブックでの交流や、ソーシャルメディアでの広告を開始。

シューダズルは順調にユーザー数を伸ばし、それに乗る形で投資企業からの融資が決定。立ち上げから僅か2年の2011年半ばには、企業価値2億4,000万ドルとまで言われるようになりました。

迷走はこうして始まった。きっかけはトップの入れ替え

2012年の始めにまずシューダズルのCEOのブライアン・リー氏が、新しい事業、オーネストカンパニーを立ち上げる為にCEOから降りました。
代わりにCEOに入ったのが、ビル・ストラウス氏。サブスクリプションではありませんが、プロフラワーという大手オンラインコマースの生花販売サービスの会社で、長年CEOを勤めてきたベテランです。

しかしその後1年でシューダズルは、割引券を連発したり、ユーザーになじみの無い紙媒体に広告を出すといった、様々な迷走劇を展開。アパレルブランドなので、流行のイメージを損なうようなキャンペーンは、ユーザーの反感を買いました。

さらには月$40を文句なしで払う1,000万人のコアなユーザーをバッサリと切り捨て、誰もが見れる靴専門ショッピングサイトへの移行をはかるという『サブスクリプション中止のお知らせ』を発表。結果、2012年末には業績が悪化し、再度融資の話も頓挫となりました。ビル・ストラウス氏は退職。 (クビではないです。あくまでも自主退職。)あわてて戻ってきたブライアン・リー氏は立て直しを計りましたが、彼が思っていたより内部事情が悪かったとの噂です。2013年8月、シューダズルは、たった1年半で10分の1になってしまった企業価値とともに、ライバル企業ジャストファブ(JustFab)によって買収されました。

オンラインコマースサブスクリプションビジネスは別物

ブライアン・リー氏が、後のインタビューで語ったコメントです。

「中国でのオペレーションコストが、値段設定をした2009年に比べて、25%以上も上がってしまったため、月40ドルでの提供は、難しくなってきていました。ここ数年は中国の工場を、人件費の安い内地へ移動させて利益を上げてきました。しかしそれも内地から港への搬送費や、それによる時間のロスなどを考えると、そろそろ限界だったのです。見積もってみたところ、50億ドル売っても利益が出ない。打開策としてサブスクリプション中止が決行されたのですが。まあ失敗でしたね。」

リー氏は2013年のCEOに復帰とともに、月額10ドルのサブスクリプションサービスを再開。($10が購入金額から引かれる形になります。また買わずに返却も可。)
シューダズルは、その月だけで12,000人の新規ユーザーを獲得しています。さらにソーシャルメディアを利用しマーケティングにも力を入れ、『靴専門サイト』のイメージからの脱却を計りました。

オンラインコマースで養った経験が、サブスクリプションビジネスに当てはまるとは限らない。
シューダズルの転落は、サブスクリプションビジネスとオンラインコマースは同じではないという、良い例と言えるでしょう。

参考URL:
http://www.usatoday.com/story/tech/columnist/talkingtech/2013/03/20/shoedazzle-brian-lee-reviving-brand/1999653/
https://gigaom.com/2013/08/31/what-shoedazzle-taught-us-about-subscription-commerce/
http://pando.com/2013/01/30/subscriptions-are-finally-back-at-shoedazzle-new-venture-round-may-be-coming-too/
http://upstart.bizjournals.com/companies/startups/2013/01/31/shoedazzle-reboots-subscription-service.html?page=all

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