爆発的に伸びた業績と顧客数~プレジとドロップボックスを成功に導いたある理論~ | Cloud Payment 公式ブログ

爆発的に伸びた業績と顧客数~プレジとドロップボックスを成功に導いたある理論~

[記事更新日]

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~海外サブスクリプションサービス紹介ブログ vol.3~

ここ数年アメリカでは大手企業のサブスクリプション(定期購読システム)導入により、「購入する」というコンセプトが驚くほど変わってきています。
一括払いでなく、年間・または月々一定金額を払うという手軽な料金設定は、多くの新規ユーザーを魅了しています。またソーシャルメディアの発達により個人で情報が拡散できるため、ユーザーが「試す」ことが力強い口コミ要素ともなっています。
つまり「利用する」ことと「購入する」ことの壁がどんどん薄くなってきているんですね。
さらに今、アメリカではサブスクリプションにある理論を掛け合わせることで、顧客数を爆発的にのばしている企業が話題となっています。その中でもプレジ(Prezi)とドロップボックス(Dropbox)の成功例をご紹介しましょう。

プレジ(Prezi)について

出張先で「パワポが動かない!」。プレゼンに関わる仕事をしている人にとって、これほどの悪夢はありません。そんな心配を二度としなくてすむのがクラウドべースのプレゼンソフト、「プレジ(Prezi)」です。クラウドベースの便利さはもちろんのこと、プレジなら他社のプレゼンソフトよりも数段魅力的な、映像ベースのプレゼンテーションを簡単に作ることができます。日本では2013年の冬から、本格的な配布となりました。

プレジはもともと東欧で開発され、カリフォルニアでスタートアップとなりました。下記、プレジの最高経営責任者(Prezi’s CEO and cofounder) Peter Arvaiのコメントです。

「プレゼンテーションにおいて重要な事は、どれだけ注目してもらえるかです。プレジでは伝えたい情報を簡潔に、筋道を立てて、かつ見栄えよくすることで、見ている側により強い印象を残せるようにしています。」

2012年5月に10億人と発表されたユーザー数はその後も飛躍的に伸び続け、2013年3月には20億、10月に30億、そして会社を設立してからちょうど5年の今年4月には、4千万人に達しました。6ヶ月で10億の伸びなので、単純に計算してひと月に約1.7億人の新規ユーザーを獲得していることになります。法人ユーザー数の伸びも凄まじく、現在80%以上のフォーチュン500企業(総収入別全米上位500社)が利用しています。

爆発的な伸びを記録しているプレジですが、ここまで伸びた理由はなんだったのでしょう。
一番の理由は「無料ソフト」であることです。しかし実は無料で使えるのは基本機能のみとなっているのですが、その基本機能が無料にしてはかなり使える内容になっています。ストーレージの容量を多くしたり、自社ロゴを表示する、ファイルを共同添削するなどの仕事上でよく使う機能を使用するには、アップグレード(有料版)の購入、サブスクライブが必要になります。

ドロップボックス(Dropbox)について

今年の4月に350億ドルもの資金調達に成功したドロップボックス(Dropbox)はExperience Good+サブスクリプションの典型で飛躍的に業績を伸ばしてきました。
ファウンダーのDrew Houstonがマサチューセッツ工科大学(MIT)の学生だった時に、USBフラッシュドライブを忘れたことがきっかけで発案されたドロップボックスは2008年から順調にそのユーザー数を伸ばし、現在およそ300億人ユーザーと4億ほどの企業が登録。収益の移行も目覚ましく2011年に46億ドル、翌年の2012年は前年の倍以上の116億ドルを計上、2013年は200億ドルを上回ると予想されています。最近の資金調達の成功と将来的な伸びをあわせると「推定10億ドルの価値」と言われているのも納得です。ドロップボックスもプレジと同じく、2GBの容量までは無料。2GB以上必要な個人ユーザーや、機密保持設定の高いビジネス版を使いたい場合には有料版が必要です。

「Experience Good」×

双方の企業ともユーザー数を伸ばしている理由として、「Experience Good」という論理に基づいています。
Experience GoodとはNY州立大学バーミングハム校のPhillip Nelson教授が、経済学において提唱した論理の1つです。簡単に言うと、「提供したい物やサービスを実際に消費者に使ってもらう事により、その価値を認識させて購入に導く方法」のことです。
つまり無料版の機能の良さがExperience Goodの根底となり、無料の設定とその使える内容は、新規ユーザーがソフトの「良さ」や「便利さ」を体験するきっかけとなっています。その後、新規ユーザーをいかに有料版に導くかが売り上げの鍵となります。

そこでまずExperience Goodの論理を利用してドロップボックスでは複数のコンピューターで簡単にファイルシェアができる便利さを、プレジでは人々をあっと言わせるプレゼン制作を体験させ、一度つかったら手放せないという環境を作り上げていきます。
さらにそこにサブスクリプションが加わる事でその強みである、明確な料金設定と分割払いの手軽さが、ユーザーの有料版への移行の即決に拍車をかける、これが爆発的な収益/新規ユーザー数の伸びにつながっています。
もちろん両社とも一括払いのオプションは用意してあります。ですが手軽な料金設定を提供する事により、有料版が頭をよぎったユーザーを躊躇させず購買への勢いに乗せる。サブスクリプションだからこそ成功に導ける、ビジネスモデルの1つです。

参考URL
Prezi Announces 40 Million Users
http://www.marketwired.com/press-release/prezi-announces-40-million-users-1898289.htm
Now with over 20M users, presentation startup Prezi adds long-awaited audio features
http://venturebeat.com/2013/03/12/prezi/
Dropbox Hits 275M Users And Launches New Business Product To All
http://thenextweb.com/insider/2013/03/12/prezi-introduces-audio-as-it-crosses-20m-registered-users-doubling-its-size-in-10-months/
The 7 Ways Dropbox Hacked Growth to Become a $4 Billion Company
http://blog.kissmetrics.com/dropbox-hacked-growth/

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